売却の目的と希望時期の明確化

なぜ売却するのか（住み替え、相続、資産整理など）、いつまでに売却したいのか、おおよその希望価格はいくらかを明確にしておきましょう。これにより、不動産業者も最適な売却戦略やスケジュールを提案しやすくなります。

物件に関する正確な情報の提供

所有する不動産の詳細情報を正直に伝えましょう。築年数、間取り、土地の境界、リフォーム歴、設備の状況は当然ですが、雨漏りやシロアリなどの瑕疵の有無も包み隠さず伝えることが、適切な査定と後々のトラブル防止につながります。

査定額とその根拠、市場動向の確認

提示された査定額について、その算出根拠（周辺相場、物件の状態、市場の需要など）を詳しく確認しましょう。また、現在の不動産市場の動向や、ご自身の物件が市場でどのように評価されるかなど、専門家ならではの視点からの情報提供を求めることが大切です。

売却にかかる諸費用の把握

不動産売却には、仲介手数料や登記費用、税金などさまざまな費用が発生します。これらの諸費用について事前に詳しく確認し、手元に残る金額の目安を把握しておくことで、その後の資金計画が立てやすくなります。

平野区での不動産売却に関する不明な点やご相談は、株式会社コニケンにお気軽にお問い合わせください。

適正な売却相場を知る方法

適正な相場を知るためには、複数の方法を組み合わせることが効果的です。

不動産業者による査定

不動産会社に依頼する「無料査定」が最も一般的です。査定には、「机上査定（簡易査定）」と「訪問査定」があり、より正確な価格を知るには、実際に物件を見てもらう訪問査定が有効です。

レインズや不動産ポータルサイトでの取引事例検索

不動産業者だけが閲覧できる不動産流通標準情報システム（レインズ）では、平野区内の似た条件の物件が過去にいくらで取引されたか（成約事例）を調べられます。これにより、専門的なデータからおおよその相場観がつかめます。

公示地価や路線価の確認

国土交通省が発表する公示地価や、国税庁が発表する路線価は、土地の公的な価格を示す指標です。これらの情報を参考にすることで、土地の適正な価値を知る手がかりになります。

これらの情報を総合的に判断することで、ご自身の物件の適正な売却相場が見えてきます。

物件の価値を最大限に引き出すためのポイント

相場を踏まえつつ、ご自身の物件の魅力を高め、より有利な条件での売却を目指しましょう。

物件の状態を整える

内覧者の印象をよくするために、室内の清掃や整理整頓は必須です。必要に応じて、壁紙の張り替えや設備の簡単な修繕を行うことも検討しましょう。大規模なリフォームは、費用対効果が見合わない場合もあるため、不動産業者と相談しながら慎重に判断しましょう。

物件の魅力やセールスポイントを明確にする

日当たりのよさ、眺望、周辺環境、物件ならではの特徴（広い庭、収納が多いなど）といったプラスの要素を整理し、内覧者や購入検討者にしっかりと伝えられるように準備しましょう。

適切な売り出し価格の設定

高すぎる価格設定は長期化を招き、低すぎる価格設定は損をする可能性があります。不動産業者とよく相談し、査定額や市場動向、ご自身の希望などを考慮して、適切な売り出し価格を設定することが大切です。

信頼できる不動産業者の選定

物件の価値を正しく評価し、効果的な販売活動を行ってくれる不動産業者に依頼することが最も大切です。査定額だけでなく、営業担当者の対応、提案力、実績などを総合的に判断しましょう。

不動産会社の選定と媒介契約の締結

情報収集と査定依頼

不動産売却を依頼するパートナーとなる不動産会社を選びます。不動産会社に査定を依頼するなど情報収集を行い、査定額、担当者の専門性や対応、販売戦略などを検討し、ご自身の状況に最も適した会社に依頼しましょう。

媒介契約の締結

依頼する会社を決めたら、正式に仲介を依頼する「媒介契約」を締結します。媒介契約には専属専任媒介契約、専任媒介契約、一般媒介契約の3種類があり、それぞれ特徴が異なりますので、内容を理解し、ご自身の希望に合った契約形態を選びましょう。

物件の販売活動

売却活動の開始

媒介契約に基づき、選定した不動産会社が販売活動を開始します。インターネットの不動産ポータルサイトへの掲載、チラシの配布、オープンハウスの開催などが行われます。

内覧の実施

購入希望者からの内覧希望があれば対応します。物件をより良く見せる準備（清掃、整理整頓など）をしておきましょう。

売買契約の締結

買主からの購入申込

購入希望者が見つかると、「買付証明書（購入申込書）」が提出されます。ここに記載された希望価格や条件を検討し、交渉を行います。

重要事項説明

買主に対し、不動産会社が宅地建物取引業法に基づき、物件や取引条件に関する説明を行います。売主は、この説明に協力が必要です。

売買契約の締結

売主と買主双方の合意が得られたら、不動産売買契約を締結します。契約書の内容を十分に確認し、不明な点があれば必ず質問しましょう。契約時には、買主から手付金が支払われるのが一般的です。

決済と物件の引き渡し

引き渡し前の準備

物件に住宅ローンが残っている場合は、金融機関との手続きを進め、抵当権の抹消準備を行います。また、引っ越しを完了させ、物件を空き家状態にしておく必要があります。

残代金の受領と所有権移転登記

買主から残代金を受け取ります。同時に、司法書士に依頼し、売主から買主への所有権移転登記や、売主の抵当権抹消登記などの手続きを進めます。

物件の引き渡し

鍵の引き渡しなどを行い、正式に物件を買主に引き渡します。公共料金の精算などもこのタイミングで行います。

税金の手続き

譲渡所得税の申告・納税

不動産を売却して利益（譲渡所得）が出た場合、確定申告を行い、譲渡所得税・住民税を納めます。特定の条件を満たせば特例措置が適用される場合もありますので、確認しておくのがよいでしょう。

これらのステップは一般的な流れです。個別の状況によって進め方が異なる場合もあります。手続きを進めるうえで疑問点や不安な点があれば、遠慮なく不動産会社の担当者に質問し、確認しながら進めるのがよいでしょう。